プロフェッショナルコンサルティング
マッキンゼーを経て戦略コンサルティング会社XEEDを設立した経営コンサルタント第一人者である波頭亮氏と、BCGを経てコーポレイトディレクション代表取締役、産業再生機構COO、そして現在経営共創基盤(IGPI)代表取締役CEOを勤める企業再生のスペシャリスト、冨山和彦氏の対談本です。
若手のコンサルタントや戦略ファームを目指す方にお薦め。リアリティのある経営者の視点からの戦略コンサルティング業界の状況や東京デジタルホンやカネボウを巡る実際の例など、興味深い話が多数。気軽に読むことのできる本です。
SEからコンサルタントになる方法
SEからコンサルタントを目指す方は増えてきており、またコンサルティング会社でもSE経験者のニーズが増えています。
著者の北添氏はアンダーセン・コンサルティング(アクセンチュア)、ヘッドストロング・ジャパンのプリンシパル(担当役員)を経て、現在はキタゾエアンドカンパニーの代表を努めています。
本書はコンサルタントとSEの違い・共通点、必要なスキル、求められる資質、仕事内容の他、給与体系にもふれておりコンサルタント未経験者にとって参考になる1冊です。
採用面接官として数多くのコンサルタント希望者と面接をしてきた北添氏ならではのコンサルタント採用面接対策及びアドバイスがあるのも本書の魅力です。
マッキンゼー――世界の経済・政治・軍事を動かす巨大コンサルティング・ファームの秘密
マッキンゼー関連書籍というと、マッキンゼー流の分析やプレゼン方法などスキル指南と、内部者の声として、マッキンゼーの組織や内部環境などを書いたものとに大別されますが、本書は第三者であるダフ・マクドナルド氏がジャーナリストの目線であらゆる側面からマッキンゼーを描き出した、異彩を放つ一冊です。
決して好意的ばかりではない、批判的な視点で膨大な資料や書籍を分析、インタビューを実施し、マッキンゼーという世界トップクラスの戦略ファームをあぶり出している意欲作。
マッキンゼーを目指す方は元より、他の戦略ファームを目指す方にも是非ご一読いただきたい一冊。
マッキンゼーをつくった男 マービン・バウワー
生涯をマッキンゼーに捧げ、経営コンサルタントという職業を確立させたマービン氏の伝記。
氏は、厳しくも揺るぎない行動規範を掲げ、自ら実践することにより20名にも満たないファームを2000名を超える世界的なファームにまで育て上げました。
氏の価値観と哲学を通じて、本物のリーダーシップとプロフェッショナリズム、そして、クライアントファースト(顧客志向)に触れることが出来ます。
コンサルタントを目指す人はもちろん、全てのビジネスパーソンに繰り返し読んで欲しい一冊です。
企業参謀
マッキンゼーで、日本支社長、アジア太平洋地区会長を務めた著者が、身近な疑問から、企業や国家の課題に至るまで、その合理的な思考プロセスで鮮やかに分析し、解説を加えた一冊。
英訳もされ英国の経済誌フィナンシャルタイムズでは「歴史上の経営書トップ50」にも選ばれています。
今では一般的になったフレームワークも多く登場するため、戦略コンサルタントに求められる「戦略的思考」とは何か?を理解したい人にはオススメの一冊です。
グロービスMBAクリティカル・シンキング[改訂3版]
クリティカルシンキングを学ぶのであれば避けて通れない一冊。
一冊の本を読んで身につくものではないものの、コンサルタントにとって確実に必要とされるスキルと言えます。
本書を読んだ上で日々の業務で繰り返し実践することが習得の近道です。
グロービス経営大学院でも教えるMBAプログラムですので、「気軽に」読めるものでもありませんが、体系的にしっかりと知識を頭に入れるには最適な一冊です。
入門 考える技術・書く技術
ロジカルシンキングの基本の書。
論理構造の基本である「ピラミッド構造」について徹底的に解説した一冊です。
コンサルティングファームを受験するにあたり、ケース対策だけに目が行きがちですが、面接における一般的な質疑や志望動機書の中にも相応の論理性(ロジカルシンキング)が求められます。
著書は、「多くの人がわかりやすい文章を書けないのは、論理構造に問題があるからだ」、と指摘しています。
つまり、論理的な考え方をマスターすれば、おのずと、筋の良い書き方もマスターすることが出来る、ということです。
考える事が苦手という方のみならず、書く事が苦手という方にもオススメの一冊です。
なお、本書は、「読むのにとても骨が折れる」と言われる原書を、日本人向け、入門向けに簡略化して書かれたものです。
物足りない方で、時間がある方は、原書に挑戦してみるのも良いかと思います。
原書:
バーバラ・ミント氏
「考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則」
マッキンゼーをはじめとする世界の主要コンサルティングファームでライティングのコースを教えるバーバラ・ミント氏が、独自の文書作成術を披露した本
世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく
ものすごく易しく書かれている、問題解決の基本書です。
内容は誰でも理解できるものだと思いますが、簡単に書かれているからこそ、それを実際に実行できているか、自分を振り返ってみるのに最適な本かもしれません。
ロジカルシンキングの入門書として非常におススメです。
戦略思考トレーニング
クイズを解きながら、論理的思考力や知識を吸収できる良書。
外資系コンサルティングファーム出身で、クイズマニアという著者ならではの切り口で、戦略を立てる上で必要な発想を学ぶことができます。
ロジカルシンキングというとお堅いイメージが付きまといますが、柔軟な発想も必須なんだなと、気付かされる一冊です。
使う力 知識とスキルを結果につなげる
ボストン・コンサルティング・グループ日本代表である御立氏が、「知識やスキルを、実際にいかに使うか?」について書いた一冊。
いろいろな知識やスキルを学んでも、実際に使いこなせていない人も多いはず。
ついバラバラに学んでしまう知識やスキルを体系化し、それをどのように使いこなしていくかのヒントが散りばめられています。
内容自体の論理展開も鮮やかで、とても勉強になる一冊です。
プロヴォカティブ・シンキング ―面白がる思考
マッキンゼーのディレクターである山梨氏が書いた一冊。
プロヴォカティブとは、直訳すると「挑戦的な」という意味。
本書ではプロヴォカティブ・シンキングを「なんでも面白がって、可能性を否定することなく考える思考法」として解説。
書いてある内容は、特に目新しいものではないかもしれないですが、クライアントが思いもしないような解を導きだすためには、「面白がる」という着想は、コンサルタントにとって必ず必要とされる点。
具体的な事例も交えながら書かれているので非常にわかりやすく一読して損はない一冊です。
外資系金融のExcel作成術: 表の見せ方&財務モデルの組み方
コンサルタントとして活躍をしていくために、避けて通れないものの一つがExcelの技術です。
その基本をある程度押さえるには、非常にもってこいな一冊。
基本的なお作法や見せ方の基本が書かれているので、知っていて損はない内容になっています。
Excelは苦手。。
自己流の使い方をしているけれど、イマイチ使い勝手が良くないのは気になっている。。
という方は、ぜひ手に取ってみると良いかもしれません。
道具としてのファイナンス
よくある難解なファイナンスの書籍とは一線を画し、ファイナンス理論をエクセル上でシミュレーションすることで理解を深めることを目的として書かれているため、非常に実践的な内容であることが大きな特徴です。
筆者が日産自動車の財務部に勤務していたときの実例も豊富に交えてあるので、ビジネスの場面で実際にどう活用するのかにフォーカスがされています。
内容自体、平易なわけではないですが、一通りファイナンスを勉強したものの、実際にどう活かせば良いのかわからない...といった方には非常におすすめです。
[実況]ファイナンス教室
日本のMBAとして有名なグロービス経営大学院から出ているファイナンスの入門書です。
ファイナンスは、すべてのものは「金額に換算」できるという前提のもと、企業価値の最大化をするために投資や資金調達、利益配分をどのように意思決定していくかを理論化したものです。
企業経営を行っていくにあたって、こうしたキャッシュフローを考えることは必要不可欠であり、コンサルタントにとっても必須の知識。
そんなファイナンスの入門編として、非常に読みやすく仕上がっています。
ファイナンスが大切なのはわかっているけど、なかなか取っ付きにくくて・・・という方には非常にオススメの一冊です。
[実況]アカウンティング教室
日本のMBAとして有名なグロービス経営大学院から出ているアカウンティングの入門書です。
アカウンティングは、過去の企業活動において生み出された利益を表したもの。
利益が生み出さなければ企業経営は成り立ちませんから、企業の今の状況を把握するために、大変重要なものです。
特に、今後どうすべきか戦略を練るために必要不可欠であるためコンサルタントにとっては避けて通れない必須科目です。
そんなアカウンティングの入門編として非常に読みやすく仕上がっている一冊。
この本からスタートして学習を進めていくと、理解が進みそうです。
戦略プロフェッショナル
ボストン・コンサルティング・グループ出身で、現在はミスミグループ本社CEOである著者による、実際のビジネスの現場であった出来事をベースに書いた迫真のストーリー小説。
経営者として戦略ストーリーをどのように立案し、実行していくかを主人公とともに体験していくことができます。
小説なのでとても読みやすい上、とてもリアルかつ臨場感があるため物語に入り込みつつ、戦略の具体的な活用方法をイメージしながら学べる一冊。
文庫本でも発売されています。
現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート――「6パターン・5ステップ」でどんな難問もスラスラ解ける!
フェルミ推定の基本体系を知る入門書。
戦略ファームのフェルミ推定の問題によくある題材を数多く取りあげて、6パターンに大別し、前提確認→アプローチ設定→モデル化(因数分解)→計算実行という基本に忠実なステップでに因数分解をして、数字を当てはめています。
面接では極めて時間の限られた場面においては、解答に瞬発力が求められますので、ある程度きまったパターンを頭の中に入れ、いつでも取り出せる状態にしていくことが重要かと思います。
その点、本書の例題を自分の手で解きながら読み進んでいけば、そういった瞬発力が得られると思います。
ただし、本書では、因数分解の切り口としては無難なものが多いように感じます。
特に、時間・年齢などで細かくセグメント分けし、実感ベースで算定した例が多いので、計算が冗長で時間がかかる割には、数字の根拠に乏しく、ぶれも大きくなりがちです。
したがって、本書の解法を鵜呑みにせず、あくまで基礎の抑えと考えて、さらにぶれの少ない切り口(キレのある考え方)は無いか、知恵を絞りながら、解き進めることが、本書のより有効な活用方法だと思います。
ビル・ゲイツの面接試験―富士山をどう動かしますか?
「マンホールのふたはなぜ丸いのか」「鏡が上下でなく左右を逆転させるのはなぜか」「ビル・ゲイツの浴室を設計するとしたらどうするか」「世界中のピアノ調律師の数は?」。
過去にマイクロソフトの面接試験で出題された質問は、コンサルティングファームのケース面接と同じような傾向にあります。
出題と解答例が記述されているので、ケース面接の対策本として活用できます。
前半はこのような面接試験に至った背景や歴史、後半は問題集となっています。
後半のみでも役に立ちますが、歴史がわかると面接の意図も理解出来ますので時間のある方は前半から読まれると良いでしょう。
地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」
戦略コンサルティングファームの選考で出題されるケース面接。
フェルミ推定は思考のためのツールとして有効です。
「日本全国に電柱は何本あるか?」「シカゴにピアノ調律師は何人いるか?」
こうした例題、その解答例から「フェルミ推定」のプロセスを紹介。
「結論から」「全体から」「単純に」考え、仮説思考力、フレームワーク思考力、抽象化思考力の3つの構成要素とその鍛え方を解説しています。
フェルミ推定を軸に「地頭力」を鍛える上で参考になります。
戦略コンサルティング・ファームの面接試験―難関突破のための傾向と対策
ケース・インタビュー対策本として最もメジャーな1冊。
どのような問題が出され、どのように答えたらいいのかのイメージを持つには最適。
ただし、この本の中に書かれているような回答例を暗記しても、面接官には暗記がバレてしまい、逆に印象を悪くしてしまうだけなので考え方を自身の中に落とし込み、いかに自分のものにしてオリジナリティーが出せるかが肝です。