ポジショニング

「ポジショニング」とは、ターゲットとする顧客の心の中に、自社製品・サービスの独自のポジションを築くことです。
独自のポジションを築くために、まず自社製品・サービスが他社製品・サービスに対して持つ競争優位点を明確にする事が不可欠です。

自社製品・サービスの競争優位点を明確にするために、ポジショニング・マップを用いると効果的です。

ポジショニング・マップは、ある特定の製品・サービスの特徴を明示するために一つの製品のみをマッピングする場合と、業界の構造とそれに対する自社の戦略や位置づけを明示するために市場全体をマッピングする場合があります。

【一製品のみのマッピングの例】

【市場全体のマッピングの例】

<ポジショニングの手順>

ポジショニング・マップを作成する際、以下の手順で作成すると効果的です。

Ⅰ.ポジショニングの軸を選択する

ターゲットとする顧客に対して、自社が持つ競争優位点を訴求出来るポイントを複数洗い出します。
そして、洗い出したポイントを基に、他社と自社を比較する軸を抽出します。

ex)「安くて早い!」が特徴の飲食店の場合
「安さ」と「提供スピードの速さ」が競争優位点となり、
他社と比較するために「値段」と「提供スピード」が軸として抽出できます。

Ⅱ.軸の組み合わせを検討する

軸を抽出した後、自社の製品・サービスが競合他社とは異なったポジションを取れるような
二つの軸の組み合わせを探します。軸を二つに絞る理由は、軸が多すぎると消費者には伝わらず、
一つだと差別化要素が弱く、他社との差別化がしにくくなるからです。

また、軸を組み合わせる際、二軸が比例する関係や、高い相関関係にある要素同士を選択しないようにします。
例えば、高い相関関係にある「機能」と「価格」を軸とした場合、高機能で高価格、低機能で低価格といった当たり前のエリアや、高機能で低価格といった実現不可能のエリア、低機能で高価格といった意味のないエリアが出来てしまい、マーケティング戦略上意味のないマップになってしまいます。

Ⅲ.ポジショニング・マップを作成する

ポジショニング・マップの二軸を決定した後、自社と他社の製品・サービス・事業をマップに配置します。
ポジショニング・マップを作成することで、ターゲット市場における競合との関係や状況を把握することができます。

Ⅳ.自社のポジションを決める

ポジショニング・マップ作成後、マップ上に空白となっているポジショニングと、自社の展開が有利な
ポジションを検討します。
自社のブランドイメージや経営資源から考え、どのポジションを今後取るかを検討することで、
その後の事業戦略を立てる事ができます。

ビジネス環境は日々変化しているため、どんなポジショニングも永続的に維持することはできません。
ポジショニング・マップを、日常のビジネスの見直しにも活用してみて下さい。

マーケティング用語集

  1. マーケティングプロセス(RSTP)
  2. マーケティングミックス(4P戦略)
  3. 3C分析
  4. セグメンテーション
  5. ターゲティング
  6. 価格の弾力性
  7. 規模の経済
  8. 採用者カテゴリー
  9. 製品ライフサイクル
  10. 経験曲線効果
  11. 競争地位
  12. ブランディング
  13. 購買意思決定プロセス
  14. ニーズ・ウォンツ・デマンド
  15. ポジショニング
  16. DMU(Decision Making Unit)
  17. プロダクト三層モデル

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