製品の価格が変動することによって生じる需要と供給の変化の度合いを定量的に表したものです。
製品やサービスの販売戦略において、どのくらい価格を下げるとどのくらい売上が出るのか、あるいは、売上が最大となる価格設定はいくらかという事は、重要な判断要素となります。
つまり、価格の弾力性とは、価格を1%変化させると、需要量が何%変化するかを表した値で、
製品の価格戦略策定や、販売価格の決定などに有効な考え方です。
コーヒーの例
販売価格:300円⇒250円に値下げ
売上個数:300杯⇒400杯に増加
価格の弾力性(E)=((400-300)÷((300+400)÷2))÷((250-300)÷(300+250)÷2)=1.57
この例では、コーヒーの価格を1%下げるごとに、需要量は1.57%増えるという事になります。
この価格の弾力性が大きいほど価格変化が需要量の変化に大きく影響し、そのことを「弾力的である」
「弾力性が高い」と言い、逆に、価格の弾力性が小さく価格変化があまり需要変化に影響しないことを
「非弾力的」「弾力性が低い」と言います。
通常、生活必需品は価格弾力性が小さく、宝石といった贅沢品は価格弾力性が大きくなります。
例えば3,990円⇒3,970円の値下げよりも、4,000円⇒3,980円の値下げの方が
需要の変化量は大きくなります。
一般的に短期的に市場を短期的に捉える場合よりも、長期的に捉える場合の方が
価格弾力性は高くなります。
代替材が多いと、需要の弾力性は大きくなります。
今まで述べたように、価格の弾力性を考慮する事で商品やサービスの価格戦略の決定要因に
する事が出来ますが、価格を下げるということは、その商品やサービスに対してだけではなく、
その企業自体のブランドイメージにも影響を及ぼすことも考慮しなければいけません。